紫微斗数ってなんぞや 「甲級主星について」下
お疲れ様です。kYoKoです。
今回はこの前の続きです。甲級主星の残りについて解説していきます。
前回に引き続き,甲級主星ということで,紫微斗数で命盤を見る際には欠かせない星たちを説明していきますが,前回も述べた通り,今回説明するのはあくまで,「その星本来の意味」ですので,各宮に入った際に意味が異なることもあります。
各宮に入った時の意味は後ほど解説しますので,ご容赦を。
それでは本編の解説に入っていきます。
太陰星
「財富」を表す星です。太陽星と対になる星で,自分の理想を追い求める繊細かつ神秘的な星です。
音楽や絵画,文学,精神世界といった内面をよく表す星で,ロマンチストな側面があります。
しかしながら,この星は少し不安定ですので,病む時はとことん病みます。
少し注意が必要ですね。
何かに没頭することには長けているので,何かしらの専門知識を身につけることは得意です。
また,潔癖という面もあるので社会的に面倒なところを避ける特性がありますね。
人との争いは苦手なので,他の方に従ってしまうこともあります。
貪狼星
「桃花」を表す星です。この星は少し騒がしい特質を持ちます。
家に篭り,ずっと同じことをし続けることなんてできません。興味のことは基本的に外にあります。とても社交性がありますね。
外面をとても気にし,誇張して話すなんてというのは通常運転です。
物質的な喜びに重きを置くので,ものが増えていくこともこの星の側面として挙げられます。
巨門星
「暗晦」を表します。周りが見えないからこそ,自分の理想を追い求める星です。
何かと目の前のことに疑問を持ちながら,進んでいく傾向があります。自分本位な星の一つなので,周りのことを気にしない/下にみる傾向があるので,自分の出した答えに疑いを持たない頑固な気質があります。人が離れていってしまう言動があるので,対人で考えると微妙ですね。
しかし,現状を改善するために努力は怠らない星なので,本人は満足します。
天相星
「印」を表す星です。皇帝の側近として印璽を司る官司の星です。
礼節を重んじ,協調性があって,温厚なサポート役としてとても優秀な特性を持ちます。
何かと人の世話をすることが多く,自分の才能を発揮する機会には恵まれにくいので,注意が必要な星です。
理論を考えるのは得意ですが,それを実行に移すのはまた別問題。
天梁星
「寿」を表します。
穏健で,人をまとめるような風格を持っています。人情肌で,困っている人を見ると何かしてあげなくてはと動ける人ですが…プライドが高いので,傷つけられると怒り出す特性があります。
基本的には,見た目からは真面目と思われることが多いですね。この星の悪いところは,流行に疎いところですかね。
七殺星
「威勇」を表します。とても独立心の高い星ですね。
喜怒哀楽が激しく,自分が気に入ったことに関しては,全力で愛す。物事に当たって「全力」で臨む性質があります。
何かに固執するのは苦手で,時間が経つと忘れてしまう豪快な一面もありますが,困難な場面で真価が発揮される星ですので,ピンチの時にはとても頼りになる星です。
破軍星
「破耗」を意味します。紫薇星の周辺を守流星でもありますね。
常に何かしらの刺激を求める傾向にあり,この星も好き嫌いが明確に分かれています。
一風変わった星で,大雑把すぎるところが悪いところですが,新しいことを思いついたり,自分自身の力で何かを成し遂げるにはうってつけの星でもあります。
さっぱりしている側面もありながら,敵には容赦がない…一筋縄ではいかない星ですね。
以上の説明が甲級主星の解説でした。
大体の意味合いについて理解できるように書いたので,こんな星があるんだな程度に覚えてくれればとは思います。
さて,甲級の星の解説が終わりましたので,次は各宮に各星が入った時に意味合いについて書いていこうかなと。
それではまた。
紫微斗数ってなんぞや 「甲級主星について」上
結構な数なので,全てを暗記している人は少ないと思うので,今は全部を覚えようとせず,こんな星もあるんだなと思って読んでいただけたら…
さて本題ですが,これらの星が「宮」に入ることで意味を持ち始めるのですが,この星にも元々の意味合いがあります。
紫微斗数に使われる星には,それぞれ吉凶の意味を持つものから,特殊な場合に吉になったり凶になったりと様々です。とんでもなく数が多いので,それぞれ覚えるのは難しそうに思えますよね。
ですので,それぞれの星をランク付にし,『甲級』『乙級』『丙級』『丁級』『戊級』に分けられます。
なぜ,このようにランク付けがされているのかというと,『甲級』に近いほど人に与える影響が強く,『戊級』に近いほど影響が薄れます。
紫微斗数の流派によっては使う星の違いがありますが,今回はどの流派にも使われる『甲級』について解説していきます。
甲級主星について
先ほども述べた通り,その人の運命に大きく影響を与える星で,紫微斗数で吉凶の判断をする上で重要な星になります。『甲宮』には主星と呼ばれる星と副星と呼ばれる星に細分化できますが,今回は主星と呼ばれる14星に焦点を当てていきます。
甲級主星は,紫微星,天機星,太陽星,武曲星,天同星,廉貞星,天府星,太陰星,貪狼星,巨門星,天相星,天梁星,七殺星,破軍星の計14星になります。
それぞれの星は各宮に入ること,他の星との兼ね合いで意味合いも変わってきますが,それぞれどのような意味を持つのでしょうか。今回は7つの星を紹介します。
紫薇星
この星は,紫微斗数の中に出てくる星の中で一番の星です。「帝王の星」なんて呼ばれますね。強い力を持っているので,極端という言葉がぴったりかも知れません。
「尊」を表すので,品がよく謙虚な意味合いを持ちます。
どのような場面でも,自分を生かすことができる素晴らしい星です。
その一方で,孤独になりやすく一つのことに打ち込むのが苦手ですので,力は使いようといったところでしょうか。
天機星
知識と技術の星です。「善」を表しますので,敬意と思いやり等の持つ意味合いがあります。
しかしながら,何かをするのに性急に動く傾向があったりしますが,よく言えば臨機応変な対応ができます。
おそらく,その場面での最適解を出しやすいのはこの星ではないかと思います。しかし,飽き性の意味合いを持ち,これがこの星の悪いところです。
理想主義な部分もありますので,興味を持続できれば,それを専門として生かせる力も持っています。
太陽星
活気のある星です。「貴」を表し,さっぱりとした正直な意味合いがあります。
基本的にどこにあっても目立ち,他人に対して大きな影響を与えます。
じっとしていられないのが悪いところですが,人を引率する力があり,考えるよりも先に動いてしまうので,そこが吉と出るか凶と出るか…
他人の気持ちも汲みにくい部分もあるので,良くも悪くも自分本位な星ですね。
武曲星
合理的な星です。「財」を表しますので,意味の通り金銭に関係することに能力を発揮します。
粘り強く,何かを決めたらそこに向かうための決断と計画を立てる…とても一徹した性格をしています。
負けず嫌いなところがあるので,競争心の高さが災いすることがありますね。
細部に拘らず,大局を持って望む,とても客観的な視点を持っています。
天同星
社交性を表す星です。「福」の意味合いを持ち,災いを回避する術を持ちます。
平和的な解決に導く,人と親しくなれるといった意味合いを持ち,対人ならばピカイチの星でしょう。
しかしながら,一芸に秀でることは難しく「器用貧乏」になりやすく,自分が苦手なものからは逃げてしまうという性質がありますので,他人からの応援や援助が必須になる星です。
廉貞星
集中の星です。「囚」を意味し,何事にも全力を持って取り組む性質を持ちます。
境界線がはっきりしており,これと決めたものに力を注ぎます。不屈の精神と集中力を持つので,良い方に転べば大きな力を発揮します。
逆も然りですが,はっきりしすぎているところが悪いところなので,苦手意識を持つと凶に転じます。
天府星
知的な星です。「賢能」を意味し,どのような場面でも吉に転ずることが可能な星です。
じっくりと物事を進めることができ,バランスを取ることが得意ですね。
しかしながら,能力はあるのにそれを使わない節があり,細かいところには拘らない大雑把な部分があります。
自分をより良くしたい,という方向性を重んじて逆境にはあえて手を出すことをしません。
また,頼まれると断れない側面もあるので,何かと他人の世話をすることを意味したり…
以上が甲級主星の7星についてでした。
これらの星にも他の主星があるので,それは下に続きます。
紫微斗数ってなんぞや 12宮について
今回も紫微斗数について書いていきます。
前回に引き続き,紫微斗数の基本的な宮について触れていきます。
前回の記事でも触れましたが,紫微斗数は「東洋版占星術」なので,生年月日と出生時間,出生地まで必要になってきます。
そこまでの条件が分かると,命盤というものが作成できます。
命盤とはなんぞや?
それは,あなたの人生がどんな運命なのかがわかるグラフのようなものです。
具体的には下の図です。
自力で作ることもできますが,面倒な方はアプリや作成してくれるサイトがあるので,そこを使って下さい。
そうすると,命盤というグラフが出てきます。
最初はこの命盤を見てもわからないと思います。
ですが,よく見てみると命宮,兄弟,夫妻etc…と書いてありますね。
この赤い文字で書かれた部分が計12個あります。これらを十二宮と言います。
今回の話になりますね。この十二宮の解説をしていきます。
命宮,兄弟宮,夫妻宮,子女宮,財帛宮,疾厄宮,遷移宮,奴僕宮(交友宮),田宅宮,福徳宮,父母宮の計12宮からなります。
この宮はそれぞれ違う意味を持ちますので,解説していきます。
まず,紫微斗数の一番大事になる『命宮』から
命宮
自分の性格や適正,先天的なところがわかる宮です。
簡単にいうならば,元々持っている自分を表します。
後でまた解説しますが,この宮に入っている星で,見た目や生き方などを判断していきます。
吉星が入っていれば結構いい環境やご自身の性格をちゃんと表すことができると見れますが,逆も然りですね。
兄弟宮
名前の通り,兄弟姉妹のことをよく表しますね。それに加えて同僚や社会運など,人気運についても表します。周りにどのような人がいるのかについて知ることができます。
特に自身で何か起業をされているならば,この宮は特に気にする必要があります。
夫妻宮
名前の通り,配偶者を表す宮ですね。どのような人なのか,容姿は?家庭はどんな感じになるのか?二人の関係性は?といった恋愛に関する部分をよく表します。
ただし,恋愛だった場合別れることもありますし,人によっては三人であったりと多様です。
このような複雑な部分に関してもここを中心的に見ていきます。
子女宮
子供との関係性や,家庭運,子供の性別やらを占えます。
加えて,生殖器や性行為についても知ることができます。
子供に関連することと覚えておきましょう
財帛宮
いわゆる財運に関係することを知ることができます。
どのくらい稼ぐことができるのか,長期的に財か突発的に稼ぐのか。
ただし,ここが良くても稼ぐための行動をしなければ財運を活かせません。
疾厄宮
人生における健康について知ることができます。
どのような病気にかかりやすいか,どの身体の部分が悪いのか…
占いをする側としては判断をすることは控えた方がいいですが,ここを詳しく見れば身体に関することが分かります。
遷移宮
外出に関することを知ることができます。
また,コミュ力や家以外の場所に関すること,また「移動」に関することが知れます。
外出先での出来事や外面についても分かります。
奴僕宮(交友宮)
自分よりも目下の人に関する関係性を知ることができます。
要するに会社の部下,会社の後輩など社会性に関することです。
また,年下に限らず自分よりも社会的に下の人との力関係等も知れますね。
また,監督やライター,アイドル,水商売の人ならば,自分にあったお客さんや観客,読者も分かったり…
官禄宮
仕事運や就職について分かります。
転職や上司部下の関係性,適職等についても知れますね。
上の「奴僕宮」に近いですが,ここは特に仕事に関することに特化しています。
田宅宮
家に関すること,不動産や母親との関係,家族運,異動に関することも知れます。
まぁ,家に関すること全般についてと覚えておくと良いでしょう。
福徳宮
趣味に関すること,精神的にどのような方向性に向かっていくのかが分かります。
また,寿命に関することやどのような嗜好を持つのか,ストレス耐性についても知れます。
父母宮
両親や家族から相続するもの,影響や関係性について知ることができます。
田宅宮と似ていますが,あちらは財産など家財に関すること,つまりは物質に関すること,こちらは家庭環境や人格の形成など目に見えづらいことを判断できます。
以上12宮の解説でしたが,紫微斗数では各宮をそれぞれ独立してみるのではなく,他の宮との関係性もあるので,「この宮が良いから全てが良い」というわけではありませんが,基本的なことは書きましたので,それぞれの宮を知れば紫微斗数の占いができるようになります。
まずはこのそれぞれの宮を頭に入れることを優先しましょう。
次は紫微斗数の星について解説していきます。
紫微斗数ってなんぞや③
今日も紫微斗数について解説していきます。
今回は,紫微斗数の「命盤」について解説していきます。
紫微斗数の命盤について
紫微斗数は生年月日と出生地,出生時間が必要になってくるのですが,西洋占星術と同じように「命盤」というホロスコープを作ります。
この「命盤」とは,生年月日から割り出される出生データの分類のことで,紫微斗数の144種類のものになります。
四柱推命は518400通り,ホロスコープは520000通り,数秘樹は1200通り
これらの占いに比べると,明らかに種類が少ないように見えますが,占い方が簡易なのではなく「分類的に占う」ことに重きを置いているからなのです。
この144通りの「命盤」から占いをしていくことになるのです。
紫微斗数ってなんぞや
初めまして,こんにちはkYoKoと申します。
突然なんですけど,紫微斗数ってご存知ですか?
知らないなら,知っておきましょう
紫微斗数の世界について,ちょっと書いていきます。
紫微斗数って?
遠い昔の唐から宋にかけて陳希夷によって「紫微斗数全書」というものが書かれているんですが,この時代にはもう紫微斗数があったと言われているので,それよりも前にあったとではないかと言われています。これはよく言われる通説なので,実際はどうかは分かりませんが,庶民の間で流行った占いということは確かです。
よく言われるのが,四柱推命と紫微斗数の違いについて聞かれますが,ここまた今度
話をもとに戻しますが,紫微斗数は紫微斗数名理学,紫微斗数占星術とも言われており,生年月日と出生時間,出生地が分かれば吉凶を判断することができる占いの一つです。
紫微斗数は,命占と呼ばれている占いの一つなので,条件が結構面倒ですが,上記に書いた条件が分かればパッと出せる占いですね。
そして何よりも,紫微斗数は「他人から見た自分」よりも「自分から見た周り」の方が得意な占いなので,精神面では他の占術より優れている不思議な占いです。
この不思議な占いについて今後書いていきますので,どうぞよろしく